ブランド立ち上げのきっかけ

ブランド立ち上げのきっかけ

人生初めての出産
2021年9月、私は人生初の出産を経験しました。
今までは自分のために自分の時間を使ってきた人生。


突然、他者(子供)が目の前に現れ、他者の命の責任を持って生きなければならなくなり、子供のことは可愛いものの、この大きすぎる変化を簡単には受け入れられなかったことを覚えています。
(要は親になる気持ちの準備を何一つ出来ていませんでした)


ハンドメイドした1着のベビーウェア
そんな親になる実感が全くなかった産前、無いなりに退院着を探したことがありました。
しかしながら気に入るデザインがなかったため、自身でデザインし、服の型を作り、ハンドメイドしてみたベビー服。
ベビー服は小さい上に工数がかかり、オーガニックコットンの生地も非常に縫いにくく、何日も何日もかけてやっとの思いで一着作り上げました。


退院の際に長女にそれを着せた時、「ああ、私は本当にこのヒトを産んだんだ、これから自分の娘との生活が始まるんだ」と、喜びと不安の混じる複雑な思いがありながらも、自分が産んだ”ヒト”と毎日向き合い、「親」として生きていくということを感じたのでした。

 

出産・育児は究極の"リアル"
実家に帰宅してからは毎日新しいことに追われてばかり。
ミルクを飲んだか、よく寝たか、衣類は何を着せたら良いのか。

こんなに衣・食・住に向き合ったのは初めてで、ヒトを産み・育てるという「究極のリアル」を体験している、とIT業界出身の私は感じました。


現在はあらゆることが便利になり、モノがなくても画面上で簡潔することが多くなりました。ですが、赤ちゃんの出産・育児は、無痛分娩など技術こそ発達しましたが、根源的な部分は変わりません。

排卵・受精・着床・妊娠し、母体が身体的負荷を負いながら子供を産むこと、文字通り”何も出来ない”赤ちゃんを大人がつきっきりでお世話をすること。そして、その赤ちゃんが、日に日に、みるみる心身ともに成長すること。

大変でもあり、だからこそ尊いのだと、子供を見るたびに感じます。


サイズアウトしたロンパースの手直し
当初作ったロンパースは、新生児には大きすぎたため、「これは一年くらい着れるかも」なんて思っていました。

ところが、どんどん成長する我が子は生後7カ月でこの服をサイズアウトしてしまいました。


月齢フォトをその服を着せて撮っていた私は、”服を通じた成長の実感”と”瞬間を捉えながらも一定期間の記録となる思い出作り”が自身の価値観にフィットし「これは何としても12カ月まで継続させたい」と思い、手直しをして残り半年も着られるよう服を拡張させました。

この服が、後にリコアンドバンボのロンパースの原型となるのでした。

 

まとめ:服を通じた育児の実感
初めてベビーウェアを着せた時の印象深い出来事や、いつしかサイズアウトするほどの成長を感じた月齢ごとの思い出の写真。

そんなリアルでホンモノの経験を通じて、試行錯誤しながら、少しずつ自然と、自分自身が”親”という存在にもなっていきました。


自身のベビー服を通じて強く感じたこと。それは

「記録や思い出を作る1つのあり方、更にその瞬間を鮮やかにもするあり方。それが服というモノである」

ということ。


出産・育児は一筋縄ではいかない、人生の中でも最も大きな変化の1つ。

子供も親も変化していく、赤ちゃんとの限られたかけがえのない時間だからこそ、素敵な思い出を沢山作って欲しい。


そんな思いから、調節して長く着るサスティナブル・ベビーウェアのコンセプトでの創業を決意したのでした。

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